あけぼの歯科医院

親知らずって抜かなきゃいけないの?①

こんにちは、渋谷区桜丘町の歯医者「あけぼの歯科医院」の陣之内です。

よく患者さんから質問を受ける事の多いトピックとして、「親知らずを放置するとどうなるのか」というのがあります。

親知らずは抜歯した方がいいというのは何となく知っていても、歯を抜くとなると恐怖心もありますし、特に痛くもなければなかなか積極的には抜いてもらおうとは思いませんよね。

そこで今回は、親知らずをそのまま放置しておくとどのような問題が出てくるのかについてお話ししたいと思います。

痛み、腫れ、ひどくなると炎症が広がって口が開かなくなってしまったりという事もあります。

 

歯は顎の骨の中の歯胚とよばれる歯のもとからつくられます。乳歯の歯胚は妊娠7週目頃からできはじめ、永久歯の歯胚は出生する頃からできはじめます。

乳歯は生後6か月頃から生えはじめ、3歳頃までに上下各10本ずつの20本が生えそろいます。

永久歯は第1大臼歯と前歯が6歳頃から生えはじめ、12歳頃までに永久歯上下28本が生えそろいます。

そのあと早い人で14歳頃から、遅い人は20歳を過ぎてから「親知らず」は生えてきます。

他の永久歯と比べ、生えてくるのがとても遅く、多くの場合は親元を離れてから生え始めます。親の知らないうちに生えるというので「親知らず」と呼ばれています。

「親知らず」とは、歯列の一番奥の第3大臼歯のことを言います。知恵がついてから生えるというので「知恵歯(ちえば)」「智歯(ちし)」とも呼ばれています。(英語でもwisdom toothと言います)

 

ではなぜ「親知らず」はなぜ正しく生えないのか?
親知らずは、傾いて生えたり、横向きに生えたり、歯の一部だけしか出てこないなど、正常に生えなかったり、歯はあっても顎の骨の中に埋まったままで、歯が生えてこなかったりします。

その原因はいくつかあると言われていますが、一番の原因は現代人の食生活にあると考えられています。

昔の人の食生活は硬いものが中心で、顎の骨が発達し、親知らずが生えるスペースが十分にありました。

ところが、現代人の食事は柔らかい食品が多く、結果として顎の骨が十分に発達せず、顎が小さくなってきています。

そのため、永久歯がすべて生え揃うだけのスペースがなく、親知らずは正しい位置にきちんと生えてこないことが多いのです。

 

ひとくちにスペースがないと言っても人それぞれのお口の中ですので、様々な生え方があります。

● 上下がきちんと咬み合い正常に生えている状態
● 上の歯は正常に生えているが、下の歯が正常に生えてこなかったり、欠損して歯がなかったりすることにより、親知らずが他の歯よりですぎてしまう状態
● 親知らずが途中まで生え、前の歯に当たって完全に生えることがない状態
● 水平に顎骨中に埋まった状態(水平埋伏歯)
● 親知らずが外側や内側に向かって生えている状態
● 顎骨の中に埋まったままの状態

自分はこのパターンだ!と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そうでない方も一度レントゲンで詳しく検査をする事をおすすめします。

親知らずの相談は当院までご連絡下さい。

次回は親知らずを放置した場合にどうなるか、というお話をします。