あけぼの歯科医院

親知らずって抜かなきゃいけないの?②

 

こんにちは、渋谷区桜丘町の歯医者「あけぼの歯科医院」の陣之内です。

前回は親知らずについての概要をお話しましたので、今回はその正常に生えていない親知らずを放置しておくと起こるさまざまな歯のトラブルについてお話します。

 

<親知らずの痛みや腫れ>

親知らずを放っておくと「下顎智歯歯周炎」という病気になりやすくなります。

親知らずが半分だけ頭を出した状態などでは、親知らずとその前方にある歯との間に食べカスなどが溜まりやすく、食べ物をすき間に押し組む結果となります。これらは歯を磨いてもなかなか取れません。

このような状態になると、食べかすが口の中の最近によって腐敗し、周囲の組織に炎症をおこします。

この炎症が「下顎智歯歯周炎」です。

また、歯肉が親知らずに被さるようになっている場合にも、親知らずと歯ぐきの間に食べかすが溜まり、炎症がおきやすくなります。

 

<歯並びをおかしくする>

一般的にすべての歯は、支えがなければ口の先端方向に傾いたり、移動しようとします。これを「ゴードンの法則」といいます。

歯列の最後に位置する親知らずが、正常に生えるスペースがない場合、常にすぐ前にある第2大臼歯を圧迫しつづけることになります。

これにより、歯列全体が押されるため、歯並びを悪くする原因の一つとなります。

矯正治療をする場合、歯科医師が正常に生えてこない親知らずの抜歯は進めるのはこのためです。

 

<歯根の吸収>

第2大臼歯の親知らず側の歯根は、埋もれた親知らずによって絶えず圧迫されています。溶けて親知らずに吸収されることがあり、その時は第2大臼歯も抜歯しなければならなくなることもあります。

 

<口臭の原因>

口の中が不衛生になるため、ばい菌の温床となり、口臭の原因になります。

 

<顎関節症を招く>

親知らずの異常な生え方により、歯並びがおかしくなり、そのために正しくない咬み合わせが習慣的となり、顎の関節に負担をかけてしまい、顎関節症を招いてしまうことがあります。

下顎の親知らずの周りの組織は炎症が広がりやすく、感染を放置しておくと周囲にも広がっていきます。

頬が腫れたり、顔全体が腫れあがるなどの症状や痛みがおき、ひどくなると喉にまで炎症が広がり、食べ物が飲みこみにくくなることもあります。

炎症が広がると、口が開かなくなったり、さらに炎症が進むと、発熱や悪寒などの症状があらわれます。

症状によっては入院が必要になることもあるので、親知らずぐらいと簡単に考えず、腫れるようなことがあったら、すぐに歯医者さんで診察を受けて下さい。

親知らずでお困りの事があれば当院までご連絡下さい。