こんにちは、渋谷区桜丘町の歯医者「あけぼの歯科医院」の陣之内です。
前回に続いて顎関節症のお話です。
顎関節症を知る上でとても大事になってくるのが顎関節の解剖です。
(解剖とは組織や器官の中がどのような構造になっているか理解する学問です)
顎関節とは文字通り「顎」の「関節」です。
体の中には多くの関節が存在しますが、顎関節はその中でもとてもとても特殊な関節になります。
肘や指など、パッと思いつく関節はひとつの骨と骨が蝶番のようになっていて折れたり真っ直ぐになったりする仕組みになっています。
その動きを制御するのが筋肉で、動きを制限するのが腱です。
言い換えると筋肉があるから折れたり真っ直ぐになったりでき、腱があるから逆に折れたり伸びすぎたりしないようになっています。
顎関節はというと、人体で唯一、二つの関節がひとつの骨で繋がり同時に動くというアクロバティックな関節になります。
この「二つの関節がひとつの骨で繋がり同時に動く」という特殊性が様々な恩恵をもたらすと同時に様々な問題を孕む原因となってくるのです。
その顎関節を動かす筋肉や動きを制限する腱や動きを円滑にする軟骨に問題が出ると顎関節症になっていくのです。次回はその辺りの詳しいお話をしていこうと思います。