あけぼの歯科医院

顎関節症ってどんな病気?④

こんにちは、渋谷区桜丘町の歯医者「あけぼの歯科医院」の陣之内です。

今回は顎関節症の主な症状についてお話します。

 

・関節雑音

・開閉口障害(疼痛)

 

上記のふたつが主症状になります。

そのうち最も多いのが関節雑音で、「クリック音」「クレピタス音」など顎の開閉に伴って耳の前辺りから音が聞こえる状態になるものです。よく患者さんが表現する場合、「パキッ」「コキッ」となるのがクリック音、「ジャリジャリ」となるのがクレピタス音と言います。

これらは主に先日の解剖コラムでお話した関節のクッションである関節円板の障害が音の原因となっています。

関節円板がスムーズに動いている時は特に音は出ませんが、引っかかったり元の位置に戻りづらくなった時に元に戻る瞬間にパキンという音と共に戻る(復位する)為すぐ後ろにある耳の方に響くのです。

また、関節円板に穴が開いたりすり切れたりした場合、関節窩の骨と下顎頭が一部直接擦れて「ジャリジャリ」という音が鳴る事があります。

 

顎関節症は音だけではありません。実際にお口の開け閉めがうまくいかなくなる開閉口障害があります。

原因は様々で、下顎の動きを司る開閉口筋群の機能障害やそれに伴う疼痛、円板後部組織の障害による神経性疼痛、下顎頭の奇形・変形による運動障害、顎関節脱臼、等々枚挙にいとまがありませんが要因がたくさんあるという事はしっかりとした診断がないと治療として成立しないという事でもあります。

 

従って顎関節症の治療には様々なアプローチがありますが、あまり造形が深くないドクターの元に通ってしまった場合高確率で施される処置が「マウスピース」装着です。

マウスピースにも様々な種類があり、顎関節症治療用のものは「スプリント」というもので噛み合わせ等状態にあわせて調整が必要になります。

ところが顎関節症の病態がよく分からないドクターの中には歯ぎしり治療で用いる「ナイトガード」という薄いマウスピースを「とりあえず」作って渡して経過観察を行うというパターンが非常に多いようです。これでは用途が違うので顎関節症の寛解にはつながりません。

 

当院ではしっかりとまず診査診断を行いそれに基づいた治療を提供しています。

顎関節症でお悩みの方は一度ご相談下さい。