あけぼの歯科医院

食いしばりに要注意!?

こんにちは、渋谷区桜丘町の歯医者「あけぼの歯科医院」の陣之内です。

さて、今回は『食いしばり・歯ぎしり』についてお話しします。

みなさんは「自分は食いしばりや歯ぎしりをしているな」と感じることはありますか。

ご家族などから夜間の歯ぎしりを指摘された方は、いらっしゃると思います。

 

・肩や首がこる

・朝起きたときに顎や頬が痛む

・顎関節が痛い

・頭痛がよく起こる

 

など、お口の中だけではなく首回りや背中など体に不調が出ている方は、もしかしたら原因は『食いしばり・歯ぎしり』かもしれません。

 

食いしばりの主な原因はストレスなどの心的要因が多いですが、

スポーツで力をかけたり一つのことに集中して何かをするとき、無意識に口に力が入ることでも食いしばりが起こります。

また早期接触や歯列不正で噛み合わせが悪い場合も、食いしばりが起こると言われています。

 

みなさんは上の歯と下の歯が接触している時間は、1日どれぐらいになるかご存じでしょうか?

食事でカチカチしたり、ふと食いしばったり、それら全部合わせると大体どれぐらいになるか想像つきますか?

私はよくこの質問を患者さんにするのですが、「1日が24時間ですから10時間ぐらい?」とか「20時間ぐらい?」とお答えになる方が多い印象です。

 

答えは、合わせて20分程度と言われています。

意外と短いと思いませんか?

食事の時間も全部合わせてこの時間なのです。

食いしばりがある人はこの時間を超えてに上と下の歯が接触していて、歯と顎関節と咀嚼筋群にかなりの負担がかかっています。

特に睡眠中歯ぎしりをする方は意識をしてコントロールできるわけではないので、場合によってはkg単位のかなりの負担となります。

 

食いしばり・歯ぎしりは、歯やお口の健康に影響を与えます。

 

・歯が割れる

・歯が削れる

・歯にヒビが入って知覚過敏になる

・歯を揺らして歯周病を悪化させる

・顎関節症になる

・骨が反応性に増える骨隆起が起こる

 

などの症状が起こります。

また一説には食いしばることで体全体のバランスが崩れ、肩こりや頭痛など全身に影響を与えると言われています。

 

では、食いしばりや歯ぎしりを治す(改善する)ためにはどうすればよいでしょうか。

まずは歯科医院で、顎関節や噛み合わせのチェックを行ってもらいましょう。

歯ぎしりをする方は、マウスピース(ナイトガード)の装着をお勧めします。

マウスピースを装着することで、歯と歯が直接擦れたりぶつかったりする事がなくなり、また上手く食いしばれなくなる為歯や歯ぐきへの力を分散させ、直接的なダメージを減らします。

 

スポーツをする方は、スポーツ専用のマウスガードを着用することをおすすめします。

オリジナルのマウスガードを着用することで、ボクシングやラグビーなど、食いしばりや衝撃、外傷からお口の中を守ることができます。

 

ここでひとつ注意があります。

 

いずれも歯科医院で型取りをして製作するのですが、最近はネット通販でも自分で合わせるマウスピースなるものが入手可能となっています。

これらは歯に対する適合が曖昧で噛み合わせの調整等もない為安易に使用すると顎関節症や歯の破折等重篤な症状に繋がる可能性を孕んでいます。

その上責任の所在が不明確なためそうした症状が出ても誰もフォローしてくれない、いわゆる「自己責任」の装置になってしまいます。

歯科医院で作ってもらえるマウスピースとは似て非なるものなので、海外製のそうしたものを使う際には十分に留意して下さい。

 

歯ぎしりをする原因のひとつとして「早期接触」と呼ばれる噛み合わせ不良があります。

この早期接触をすり減らそうとして脳が歯ぎしりをさせているという説もあるのです。

この早期接触は歯科治療や歯並びに起因する事があり、そういう意味で言うとそもそも歯並びや噛み合わせが悪い方は歯列矯正治療が適応になります。

歯列矯正は見た目を綺麗にすることだけではなく、噛み合わせも改善します。

歯列不正がなくなる事で歯みがきをしやすい環境になりますので、虫歯や歯周病のリスクも大幅に減少します。

食いしばりや歯ぎしりは、お口の中への影響だけではなく体全体に影響を及ぼすこともあるのです。

当院では噛み合わせの状態の確認・調整(咬合診断、咬合調整)、マウスピース(ナイトガードからスプリントまで)や歯列矯正(各種)など、

患者様の症状やご希望をお聞きしてオーダーメイドの治療を行いますので、気になる方はぜひ一度ご相談ください。