こんにちは、渋谷区桜丘町の歯医者「あけぼの歯科医院」の陣之内です。
ステファンカーブについてのお話です。
虫歯というとイラストで想像するような虫がツルハシで歯を壊すイメージがあるかもしれませんが、発生は少し違うもののお口の中が酸性になる事で進行します。
飲食を行うとお口の中が酸性になります。それを中和するのが唾液の緩衝能等です。虫歯になりやすいなりにくいというのは確かにあって、それを決めるひとつの要素がこの「唾液の緩衝能」になります。要は唾液中に酸性を中和する成分を多く含む方はなりにくい傾向になります。
その口腔内pH(酸性かアルカリ性かの指標)をグラフにしたのが「ステファンカーブ」です。
飲食(酸性)→唾液の緩衝能(中和)→飲食(酸性)→・・・
という形で一日のサイクルの中で酸性に傾いたり中和したりを繰り返すことになります。
ここまでくると勘の良い方だと何の話か分かるかとは思いますが、「間食」がいかに歯に良くないかというお話です。
間食をするとその度にカーブが下がるので唾液の緩衝能でグラフが上に上がる途中でまた下がって酸性に傾いてしまうという状態になります。
間食の回数が増えるとその分グラフが下になる時間帯が増える=お口の中が酸性環境にさらされ続ける=虫歯のリスクが高い状態が保たれてしまう、という事なのです。
極端な事を言うと大人であれば完璧に歯磨きが出来さえすればこのグラフを上向きにする事は出来ますが、子供はそうはいきません。
おやつを与えていると大人しいからついダラダラ食べさせてしまうというご家庭は要注意です。
次回はその辺のお話をしていこうと思います。